菅原伝授手習鑑【二段目】

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菅原伝授手習鑑【二段目】

(道行詞甘替)

桜丸は飴売りに成りすまし、その荷の中に斎世親王と苅屋姫を忍ばせている。
桜丸は親王と姫に追いつき、姫の実母である覚寿(かくじゅ)を頼ろうとしていた。
覚寿が住まうは、河内国土師の里。

だが、その道中・・・。

飴を買う人々の口から菅丞相が九州へ流罪となったこと。今は摂津国安井の浜にいると聞いて驚き、菅丞相のもとへと向かう。

(安井汐待の場)

摂津安井の浜。
船の潮待ちで、丞相は護送用の輿に留まっている。

桜丸に連れられやって来た斎世親王と苅屋姫は、自分たちのせいで・・・と嘆く。罪人であるわが身を憚って、声を掛けることが出来ない菅丞相。

そこへ苅屋姫の姉立田の前(たったのまえ)が現れて、菅丞相には近くの土師の里の覚寿(菅丞相にとっては叔母にあたる)の館に立ち寄り休息して欲しいと願い出る。ちょっと難しいのではと思うこのお願いが、なんと・・・丞相に同情的な役人である判官代輝国(てるくに)の計らいで許可される。
天気が回復するまでの間、菅丞相は覚寿の館に滞在することとなった。

そして・・・その覚寿の館で事件が起きる。
実は時平、丞相を左遷させただけで足りず、大宰府までの道中で暗殺してしまおうと考えていたのだ。この時平の手先となって菅丞相を狙うのが、立田の夫宿禰太郎(すくねたろう)土師兵衛(はじのひょうえ)のふたり。

苅屋姫は姉立田の前とともに覚寿の館へ。斎世親王は宇多法皇が身柄を預かることになり桜丸と京へと向かうこととなった。

皆それぞれ、別れを惜しみつつ・・・その場を発った。

道明寺[杖折檻の場~丞相名残の場]

歌舞伎では、この「杖折檻の段」から「丞相名残の段」をまとめて「道明寺」の通称で上演することが多い。

(杖折檻の場)

夜も更けた覚寿の館。
別れの前にせめて一目父に会いたいと苅屋姫が姉の立田に話している。(苅屋姫は母の覚寿には内緒で立田の前が匿っている。)

が、そこへ現れた覚寿。相当な怒りようだ。
色恋沙汰で丞相を罪人にしてしまった憎いヤツ!・・・と、杖で苅屋姫を散々に打ち据える。

その時、一間の内から菅丞相の声。
「卒爾の折檻し給うな。」

丞相の情に覚寿は涙して杖を捨てる。姫は父丞相に対面しようと一間の障子を開ける・・・が、そこに丞相の姿はない。
あるのはただ、丞相の姿を写した木像だけだった。
この木像は覚寿の所望で菅丞相自ら自分の姿を彫ったものだった。

・・・・・。

(東天紅の場)

判官代輝国は「夜明けに迎えに来る」と言っていた。
宿禰太郎と土師兵衛は、これを利用し、偽の迎えを仕立てて丞相をさらう計画を立てる。
計画とは、ニワトリを通常より早くに鳴かせること。
???・・・と思うかもしれないが、当時、時計なんかは勿論なく、ニワトリが鳴けば即ち夜明けと誰もが思う。要は、ニワトリを鳴かせて、それに合わせて偽の迎えがやってくる。丞相を暗殺するのは、さらった後だ。

問題は、どうやってニワトリを鳴かせる?
いろいろと試行錯誤する悪党二人。お湯を入れた竹筒の上にとまらせたりもするが、ニワトリは一向鳴かぬ。そうこうする内に、立田の前に勘付かれてしまう。
これは作戦失敗か?・・・と思うのだが、何と!・・・コイツら立田の前を殺して、池に沈めてしまう。

(丞相名残の場)

そして・・・。
立田の前を沈めた池の上で、ニワトリが・・・鳴く。
(足元に死体があると鶏は鳴く・・・という噂。)

「そりゃこそ鳴いたわ、東天紅。」※東天紅=ニワトリ。

計画通り偽の迎えがやって来る。
偽の迎えを皆信じ込み、丞相は部屋から出て籠に乗る。

籠が出発し・・・丞相、絶体絶命。

さて、残されたコチラ側でもひと騒動起こる。立田の前の死体が発見されたのだ。立田の姿が見えないのを不審に思った覚寿が、館の中を下部に捜索させると、池の中から斬り殺された姿で見つかった。
覚寿はもとより苅屋姫も立田の非業の死を嘆く。宿禰太郎は立田の死骸を池から引き上げた下部こそ下手人であろうと引っ立てようとするが、立田の死骸が口に何かを含んでいることに気付いた覚寿。見るとそれは・・・太郎の着物の袖端だった。夫の太郎こそ立田を殺した下手人と、その腹に刀を突き刺し・・・。

そして(本物の)迎え判官代輝国たちが到着する。
何!・・・では、さっきのは偽物?
皆、大慌てだ。どうする、どうする?・・・やばいぞ!

そんな中、もういないはずの菅丞相が、静かに部屋から現れる。
???
(丞相は準備のために一度部屋に戻り・・・。)

と、偽の迎えが戻ってきて、「木像つかませやがって」と怒ってる。でも籠を開けてみると、本物の丞相さまが乗っているという不思議。
ともかく悪党どもの陰謀は失敗に終わり、彼らは殺される。こいつらが乗せて行ったのは、丞相の魂が入った木像だったというお話。
(それにしても、わざわざ戻ってきたら酷い目に合うの解ってるだろうに・・・アホかね。)

さて、菅丞相との本当の別れの時が来た。
覚寿は、着物に香を焚き染める籠に苅屋姫を隠し「この小袖をおみやげに」と。小袖を受け取ろうとすれば、籠の中の苅屋姫と対面できる仕掛けだ。
しかし丞相は「おおかた香の名前は苅屋であろう。罪人に香は不似合いだから要らぬ。」と言う。

今は会わぬほうがよいと言うことだろう。

悲しむ苅屋姫。
(でも、全部あんたが原因なのよ・・・。)

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